それは大学4年の4月、とある人材企業の最終面接を受け終わった時のこと。
「誠に残念ながら今回は...」の文字に目の前が真っ白になっていた。
どうも、はやて(@hayate_cwrkh5)です。
だれもが一度は通る就活。
ぼくにとってはその人事の人との出会いが、人生を大きく変えたターニングポイントだった。
その人との出会いは突然にやってきた
時は少しさかのぼって2014年の8月。
まだ誰も就活とやらをはじめていない時期から、ぼくはインターンやらベンチャー企業の選考などを受けていた。
ある日、Facebook宛にみゆき(仮名)さんからこんなメッセージが届く。
小林くん
いきなりの友達申請とメッセージすいません!○○株式会社のみゆきと申します。
私が所属していた学生団体に和田力也くんがいるんだけど、そこで共通点ありそうだったので興味があるので連絡してます!
「いきなりこわいなー!」と感じているかもしれません。でも怪しい者ではないことだけお伝えします。笑
ガクセン見ました!「僕らの夏休みProject」やってるんだね。
その他にも団体立ち上げたりとか活動的に参加している小林くんの活動に対する想いを聞きたいです。
限られた時間の中でそこに注力しているには何かがあるし、「就職活動」ということだけではなくて、こちらとしても次につながる人脈作りとか、お手伝いできることがあればしたい思ってます。
私が最初窓口にはなるけど、もし何か一緒に出来るってことだったら、自社だけじゃなくて他社にもつなげるし。
私も「人事として社会で求められること」ということを本気で考えているからこそ、本気で何かに向き合っている方にお会いしたいんです。
損はさせません。ぜひお話したいです。興味あったら返事ください!
良ければ一度お会いしませんか?^^
以前にも似たようなメッセージが届いたこともあり、少々怪しんだぼくは共通の友人に確認をとり、怪しいものでないことを確認してから返信。
もちろん答えは「Yes」。笑
ってか、自分の会社に繋げられなくても他社に繋げるってとこがすごいなと思ったし、この文面からその本氣度が伝わってきたから、この人に会いたくなった。
漠然とインターンやベンチャーの選考を受けていた当時の自分は、
ぼくが将来具体的な職種やこういう職につきたいという理想がないことから、そういった人たちが少なくなる未来、自分自身のキャリアを見通せるような未来を作りたい。
と言って、ゴールの見えない道なき道を進んでいたので、話を聞いてもらい力を借りることにした。
面談から選考まで
面談日程は、このメッセージをもらった5日後だったのだが、みゆきさんが体調を崩してしまって。笑
ぼくに移すのが問題だからと、1週間後に伸びたのも今となっては笑い話。笑
ちなみに面談当日はぼくが寝坊をかまして、待ち合わせギリギリの到着でした。笑
というのも、お会いすることやいろんなことを話す楽しみから前日ワクワクして寝れなくて。笑
社会人の基準からしたら多分お互いアウト。笑
そんなこんなでやっとご対面。
駅からめっちゃ走ってきて喉がカラカラだったから、みゆきさんが持ってきてくださった水はめちゃくちゃうまかった。笑
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その後、用意してもらっていた適性診断の結果や、ぼくがこれまでどんなことをして、何を学んできたのかなどたくさんのことを話して。
人事に憧れがあるとか
人のために何かしたいとか
自分のことが大好きだとか笑
もともと1時間の予定だったのが、話すのが楽しすぎて1時間半に。
いま思えば、きっと貴重な仕事の時間・お昼時間を削ってまでぼくと向き合ってくれたんだろうなって。
それで、この人が働いてるこの会社はどんなとこなんだろう?って興味が湧いたからインターンシップを受けることに。
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そのインターンシップは、就職活動対策としてのものでなく、普段企業の幹部の方々が受けているものだそうで、学びがたくさんあって。
「おもしろそう」
って思ったから、選考を受けてみることにした。
それ以上でも以下でもなかったし、基本他の選考を受ける時もこの基準で決めてた。
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みゆきさんとの面談以外にも、お二方面談をしてもらって。
ちなみに面談日程の前日に急性咽頭炎になって、先延ばしにしてもらった回もあって。笑
どう考えても効率悪いのに、しっかりと1人の自分と向き合ってもらえてる実感があるからどんどん引き込まれていって。
「あぁ、こんな人たちと一緒に働きたいな」
ってのが一番の動機だった。
エントリーシートを一言一句晒してみる
とはいえ、しっかりとした入社希望とか、なぜ働くのか?という部分を避けることはできないのは当然のこと。
当時、自分がエントリーシートに書いた内容があったので、それを全文晒してみる。
私にとって働くとは、一つ目に「成長し続ける」ということです。
これまで学生時代においては、勉学に励んだり、スポーツに打ち込んだり、ボランティア活動に積極的に参加したりと様々な媒体を通じて自らを磨き、成長し続けてきました。
今後社会に出て働くようになってもそれは同じで、成長をしていく環境と媒体が変わるだけで、本質は変わらないと考えています。
二つ目に、「今までお世話になった方々への恩返し」だということ。
今の私があるのは、両親が一生懸命働いてくれたからであり、その両親の親である祖父母が働いてくれたからであり、両親・祖父母に限らず今まで私に関わってくれた全ての人のおかげで私の人生が成り立っている。
だからこそ、私自身もそのようにこれから関わる全ての人の人生の一部を支えたい、それがこれまでお世話になった方々への恩返しになると考えています。
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先日のトップセミナーや、これまでのインターンシップ、面談を通して、社員の方々それぞれが常に「成長すること」を意識して仕事をなされているように思えました。
また、働く環境がとても整っている印象が伺えました。
〜〜〜という理念の下、チャレンジが正当に評価されるよう何種類もの評価項目があったり、自分に足りないと思った項目の強化プログラムも個人ごとに個別に実践できる。
その他にも○○らしい素晴らしい制度もあったり、○○が100%と私自身が心から素直に「働きたい!」と、とても魅力的に感じました。
中でも代表の○○さんが「部活動はブラックと言われないのに、○○が言われるのはおかしい」とおっしゃっていたのは正にその通りで、Work Hardである社風はこれからの日本にあるべき姿だと私自身は強く思います。
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それは簡潔明瞭で、私自身にとっての働くということが御社の「〜〜〜」という企業理念にまさにコミットメントすることができると思ったからです。
そして私自身が求める環境が揃っているということ。
つまり、「〜〜〜」であり、「〜〜〜」であり、「〜〜〜」であるということ。
それだけではなく、○○らしい制度の充実や、同じ環境を目指してやってくる同僚はきっと志も高くお互いに切磋琢磨し合える最高の仲間になれるとそう信じています。
これまでの人生の中で学んできた「成長し続ける」ということを体現し続ける姿を通して、同僚や先輩方に影響を与えられる自信があります。
これが私の選考を希望する理由です。
※会社がわからないように一部加工してあります
いまとなっては、これを見返してみると、見事にそれっぽいことうまく言ってるなって。笑
こんだけ長く言ってるけど、一番伝えたいことは「あなたと働きたい」の一言。
きっと就活時代、それが最大のモチベーションだった人もたくさんいるんじゃないかな。
最終面接にて
最終面接の時は、さいごに面談した人事の方から宿題が出てたんだ。
- あなたにとって働くとは?
- なぜこの会社なのか?
この2つ。きっとどんな企業を受けようとも、必ず立ちはだかるこの質問。
当時はいくら考えてもわからなくて、わからんわからんわからぁぁぁん!!!って放り投げてた。
そんなんまだ働いてもないのにわからんやん。なんでこの会社なのかって、一緒に働きたい人がいるからやん。
それじゃダメなの?って心から思ってた。
ぼくは自分に嘘つけないから、そのままの状態で最終選考に臨んだ。
幹部らしき人との面談だったけど、何話したか覚えてないし、むしろほぼ何も話せなかったことは覚えてる。
──うちで働きたい理由は?
ぼく:素敵な方たちが多いので、一緒に働きたいなと。
──配属される部署違うかもよ?それに一緒に働きたくない人出てきたらどうするの?
ぼく:...。
こんな感じだった。
そんな質問卑怯じゃんって思った自分と、ぐうの音も出ない自分がいて。
黙ってる時間の方が長かったと思う。
幹部の方がいなくなってからみゆきさんが来て。
いろいろ聞いてくれたけど、正直わからないですってばっかり言ってた。
その日はそれで終了。
去り際にみゆきさんに言われた言葉が今でも心に残ってる。
──そうやって何事も「わからない」BOXに入れてても何も前に進まないよ。
言われた時はハッとしなかったけど、今ならわかるな。
わからないことはわかろうとしないとわからないままだし、なにかを決める時は決めて断ち切らないと決められないって。
結果はもちろんお祈り、そして届くメール
──誠に残念ながら今回は...
という文字に目の前が真っ白になったというか。
それまでの時間なり、努力なりは全部水の泡かってなったし、実感がまったく湧かなかった。
しばらくしてようやく実感が湧いてきて、このままじゃ諦めきれないなと思ってみゆきさんにメッセージを送る。
夜分遅くにすみません。お疲れ様です。
先日は貴重なお時間を頂き、誠にありがとうございました。
あれから数日、色々とモヤモヤを抱え何が何だか分からずノートとペンに手を伸ばせないでいました。
そして今日、選考結果のメールを拝見致しました。
何となく(いや、どこかで認めたくなかっただけ)分かっていたものの、やはりそれを叩きつけられると普段なら凹むはずなのですが、今回は違って俄然燃えてきました。
ただ、こうして結果が見えないと火がつかないのも悪い癖なのかとも思います。
ようやく手が動き、ノートにひたすら書き出しています。
それが書き終わったら、一度みゆきさんに見て頂きたいです。いや、見て下さい。是非。そしてアドバイス頂きたいです。
いえ、もう一度選考をして頂きたいです。何卒よろしくお願い致します。
疾風
いま思い返せば、すごい身勝手なこと言ってる。
とにかく紙にわからないこととか、なんで働くのかとか、どうしてこの会社なのかとか必死に書き出した。
その1日後に、みゆきさんからメッセージが返ってきた。
疾風くん
メッセージありがとう。
結論としては、もう一度選考を受けて頂くということは難しいです。
みなさん同じ条件で進んでいただいているので、誰かひとりを特別扱いすることはできません。
一方的に思いを送ってくれることは問題ないけど、そこに関してはアドバイスすることはできません。
今回の結果は変化の可能性も考えたうえで、慎重に判断しているものになるので、覆すことは難しい。
再度チャレンジしたいという心意気は、その姿勢自体が強みになっている反面、弱みになっているということに気付いてほしいな。
社会は一発勝負の世界。「もう一度」ができないときもある。
その「一回」、そこに本気で命を懸けたか?本気で取りにこようとしたか?
きついことを言うようだけど、そのままだと疾風は変わらないと思う。何とかなることだけじゃない。
個人的にはガッツがあるのは好きだけど、その考えは社会では通用しない。今回の失敗を大切にしてる?
自分の人生だから、自分の人生を幸せにするために生きなさい。
そのために全力で就活をしなさい。
疾風は
人からの一次的な評価の為に生きるの?
評価されていないと思うならやめるの?
評価されないなら本気にならないの?
普段からスタンスに現れるよ。
今回の結果を受け止めてしっかりと考えて。
自分の人生は自分でつかみなさい。
よろしく。
このメッセージが来た時に、はじめて「終わったのか」って実感が身体中を埋め尽くしていった。
それと同時に、当然だなって自分をすごく責めた。
「きっともう一回チャンスがある」
そう思っていた節はあったし、人からの評価ありきの言動や行動が多かったなって。
そしてなにより、
【自分の人生だから、自分の人生を幸せにするために生きなさい。自分の人生は自分でつかみなさい】
という言葉が、当時の自分に痛いほど突き刺さった。
それからずっと自分を幸せにするためにはどうすればいいんだろうって考え続けた。
ちょっとだけ自分にわがままになってみた
当時付き合っていた彼女には「私のことはいいから自分のために生きて」って言われた。
それから、一旦就活どうこうとか、家族のためにとか、だれかのためにってのを全部取っ払ってみたんだ。
そしたら意外と自分っていろんなことしたかったんだなってのが分かって。
今まで散々だれかのために生きてきたから、ちょっとだけ自分にわがままさせてあげようって。
就活・就職はせずに、大学は中退して、俳優の道を目指したり、横浜から沖縄までチャリで移動したり、コテージの管理人をしたり。
世間一般的にみたら「あいつ何やってんだ」とか「5人弟妹の長男なのに、稼ぎ頭じゃなくて親不孝だ」とか思われて当然のことをした。
理解はされないかもしれないけど、それはぼくにとってリハビリのようなものだった。
それまでは
自分が例えどうなろうとだれかが幸せならOK!
って感覚だった。
けど、いまは
自分も幸せでだれかも幸せにできたらもっとOK!
ってなった。
そんなん当たり前やん!って思われるかもしれないけど、だれかのためにが先行している人ってみんなそうなんじゃないかな。
いわゆる自己犠牲みたいな。
ちょっとだけわがままな期間を設けたおかげで、はじめて自分で進む道を決められている。
それにようやく、自分の人生は自分が主人公のドラマって感覚が分かってきたというか。
いろんなことに挑戦して、できることが多くなって、その中から楽しみつつ、だれかのためになることをすればいいんだなって。
シャンパンタワーの一番上があふれないと、下のグラスは空っぽのままなのと一緒で、自分を幸せにできるから、だれかのことも幸せにできるんだなって。
順番を間違えちゃいけないんだなって。
約2年ぶりに連絡をしてみた
こんな記事を書いてたら、あの時のお礼が言いたくなって。
思わず約2年ぶりに連絡をしてみた。
みゆきさん
新年あけましておめでとうございます。そして、お久しぶりです。
みゆきさんに貰った最後のメッセージから、もうすぐ2年経つんだなと思うと、なんだかすごく昔のことのように感じます。
あの時言われた
『自分の人生は自分で掴め。自分を幸せにするために生きなさい。』
という言葉が、今となって腑に落ちてきたような氣がします。
あの後就活は辞め、彼女には振られ、大学も中退し、夢だった役者を目指し、
横浜から沖縄まで自転車で移動し、現在はブログを書きつつ、コテージの管理人を務めています。
収入は安定しないものの、これまでの人生ではじめて
『自分で自分の道を決めて進んでいる』
感があり、ようやくドラマの主人公になれたような氣がしています。
僕にとっての人生のターニングポイントの1つが、みゆきさんとの出会いであり、あの厳しい言葉を貰ったことが最高のスパイスになったなと。
いずれ、あの時の自分に胸を張って会える自分となって、みゆきさんにもまたお会いして、他愛もない話をしたいなと思ったので、ふと連絡をしてみました。
お元氣ですか(*^^*)?
僕はおかげさまで、最高にドラマチックな人生を生きています。
間違いなく、僕の中で一番の人事はみゆきさんだと、心から声を大にして伝えておきます。
今後ますますのみゆきさんのご活躍を祈って。
うまくまとまってないけど、このご恩必ずや、いつか直接伝えに行きます。
また会える日を楽しみにしています*\(^o^)/*
疾風
なんてメッセージを送ったんだけど、後日こんな風に返信が届いた。
疾風ー!
久しぶり!あけましておめでとう🐣
体調崩してて、既読だけして、連絡するのが遅くなってしまいました。ごめんね。
こんな素敵なメッセージをもらえるなんて思ってなかったから本当に本当に嬉しいです。
疾風の活躍は、ブログやFacebookでいつもみてます。
ただ振り返ってみると、あの時は本当に苦しい決断でした。
私個人としては、疾風と一緒に働きたくて、上司には何度も掛け合ったんだけど、力及ばずで申し訳ない。
ただ、あの苦しい経験がなければ今の経験もない、と考えると人生は深いものですね🌱
自分の人生を自分で決めて歩むことは本当に難しいこと。でもだからこそ、頑張れる。
本当にたくましくなったね💪(私が言うことではないかな。笑)
私も疾風に負けないように頑張らなきゃ!疾風の生き様にパワーをもらいました。
本当に出会えてよかった☺
またパワフルになった疾風と会えるのを楽しみにしてる!!!
よろしくね!(´∀`*)
なんだか、いつも体調崩してる。笑
きっと、あの言葉と選考結果を受け取った以上に、みゆきさんも辛かったんだろうなと。
それでも、その経験があったから今があって。
そう考えると、きっと人生ってそんなことの繰り返しなんだろうなって。
かっこわるくても、うまくいかなくても、 挫折したり、失敗してもその生き様を今後もさらけ出していこうと思います(*^^*)
昔の自分より、一歩ずつ大きな自分へ。
就活や人生をものにする自分になるための第一歩
今後就活や人生をものにするためにも、たった15分で自分の強みや特徴を把握できて、自信に変えられるサービスがあります。
あのリクルートが無料で行っている「グッドポイント診断」です。
何と言っても、自分が意識をすることと同じぐらい自信は大事なものです。
このまま変わらないままでいるか、少し変わった自分になるか。
是非一歩踏み出してみてくださいね(*^^*)
自分を変える1st step!