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3分で分かる小劇場演劇の全て【歴史・特徴・有名俳優・今後の展開】

 

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Dear 演劇の素晴らしさに薄々感づいていたあの日の僕へ

 

どうも、駆け出し俳優ブロガーの疾風(@hayate_cwrkh5)です。

 

先日、イノチボンバイエの役者さんである及川いぞうさんが出演していた昭和芸能舎の「ストリッパー物語」を観てきた。

 

そこで感じたものがたくさんあったのと、これからロボットの台頭で仕事はどんどんなくなっていくが、「俳優」という仕事はなくなるどころか需要が増してくると思った。

 

何かを極める時に歴史を勉強するように、役者を極めていく上で、小劇場演劇の歴史をたどらない訳にもいかないし、演劇学校に所属してる訳でもないから、あの日の僕に向けて、「これ覚えとくといいよ!」というメッセージを込めて、小劇場演劇の全てをここに残しておく。

 

 

小劇場演劇の全て

小劇場演劇とは

小劇場(しょうげきじょう)とは小さな劇場のことであるが、小劇場を拠点とした演劇集団(劇団)及びその活動(小劇場運動)を指すこともある。 小劇場運動は日本で1960年代から現代演劇の中心であった新劇に対抗する形で始まり、アングラ演劇とも呼ばれた。 1970年代以降、つかこうへい、野田秀樹、鴻上尚史、三谷幸喜らが活躍した。

引用 : 小劇場 - Wikipedia

 

小劇場演劇(小劇場)は、小さな劇場を意味する言葉ではありません。俳優中心に結成された新劇に対し、演出家中心に組織された集団であること。団体客に依存する商業演劇や、演劇鑑賞団体と不可分の新劇と異なり、個人客をベースにした手打ち興行であること。つまり劇場の大小ではなく、カンパニーという小さな組織で、演劇を個人で楽しむライフスタイルを体現したものが小劇場だと私は考えています。小劇場という言葉は決してマイナーを意味するのではなく、夢の詰まった演劇本来の姿だと感じます。小劇場からスタートしたカンパニーは、大劇場で公演するようになっても小劇場演劇なのです。

引用 : このサイトについて | fringe

 

ざっと読んでいただければ分かると思うが、端的にまとめてしまえば「演劇を個人で楽しむライフスタイルを体現したもの」というものがふさわしい例えだった。

 

例え劇場が小さかろうが、出演している俳優がプロであろうがアマチュアであろうが、脚本家がどんな人であろうが、紛れもなく僕が目にしたのは、純粋に芝居や演技を楽しむ人たちがやっているものだと感じた。

 

小劇場演劇の特徴と歴史

日本では、歌舞伎*1に反発して新派*2が生まれ、歌舞伎・新派に反発して新劇*3が生まれ、新劇に反発して小劇場運動*4が生まれるといった流れがあり、ひとえに演劇と言っても「古典」「商業演劇」「新劇」「小劇場」「舞踊」「教育活動の一環である高校演劇」などがある。 

 

1,960年代に小劇場演劇は活発になっていき、「第一世代〜第五世代」と呼ばれる世代に分けられた人物たちの台頭によって区分分けされていく。

 

第一世代(1,960年代)

第一世代の小劇場演劇は、「反体制運動」「反新劇運動」「前衛運動」といった思想性・実践性の強いもので、観客もこうした考えに賛同する同士だった。 

 

  • 故・寺山修司
  • 鈴木忠志(初代静岡県舞台芸術センター芸術総監督、SCOT主宰)
  • 故・蜷川幸雄(現・桐朋学園芸術短期大学学長、現・彩の国さいたま芸術劇場芸術監督)
  • 唐十郎(現・近畿大学客員教授、唐組主宰)
  • 佐藤信(現・東京学芸大学教授)
  • 故・太田省吾(残念なことに2007年7月に67歳で死去)
  • 串田和美(現・まつもと市民芸術館芸術監督、日本大学芸術学部特任教授)
  • 不条理劇の別役実
  • 蜷川幸雄と組んだ清水邦夫
  • 大がかりな野外舞台での公演を続けている松本雄吉率いる維新派

 

代表される人物は以上の通りであり、演出家として独立した活動を行う一方、公立劇場の芸術監督や大学の指導者という、これまで日本では第一線の演劇人が携ったことのない新しいポジションの開拓者としての重責を担っていた。 

 

第二世代(1,970年代)
  • つかこうへい

 

【誇りがあればどんな人間の欲望も肯定できる】

 

という自虐的なコメディにより、小劇場演劇を娯楽として楽しむ若い観客層を開拓するとともに、次世代の劇作家たちに多大な影響を与えたつかこうへいさん。

 

これをターニングポイントにして、小劇場演劇はその時代の若者の感性に訴えるエンターテインメントとなっていく。

 

まさに僕が観た「ストリッパー物語」は、マスメディアや学校教育なんかじゃ教わることができないエロスとか、形がいびつに見えようが美しい愛なんてメッセージを受け取ることができた。

 

第三世代(1,980年代)

 

などの学生劇団を母体とする、饒舌な言葉遊びと時間と空間が飛躍する劇構造と、破天荒な物語と個性豊かな演技スタイルで若い観客の支持を集める2人のリーダーの登場により、この世代を期に「小劇場ブーム」がマスコミの話題となる。

 

▶僕の大好きな鴻上尚史さんの著書を参考に書いた記事はこちら

www.kobayashihayate.com

  

第四世代(1,990年代)
  • 日常生活に設定を求めた「静かな演劇」と呼ばれる会話劇を掲げた平田オリザ(青年団主宰、現大阪大学コミュニケーション・デザインセンター教授)
  • 東京サンシャインボーイズを振り出しに、今やテレビドラマ、舞台、映画のヒットメーカーとして引っ張りだこのシチュエーションコメディの作家・演出家の三谷幸喜
  • 劇画タッチのSF時代活劇をシアトリカルに展開し、商業劇場にも進出した劇団☆新感線率いる演出家いのうえひでのりと劇作家中島かずき
  • 劇団をショービジネスとして成功させた演劇集団キャラメルボックスの成井豊

 

ここまで来ると、劇団名や演出家の名前を知っている人も多いのではないだろうか?

 

この時代は、文化庁の芸術フェローシップの門戸が小劇場演劇のアーティストにも開かれたことから、海外留学を経て再出発を図る新しい動きも生まれた年であり、活躍の場は商業劇場やマスコミへと移っていった年でもある。

 

第五世代
  • さまざまな題材をとりあげながらシリアスコメディを展開しているNYLON100℃のケラリーノ・サンドロヴィッチ
  • コンプレックスを抱えた自意識過剰の業の深い主人公たちが活躍するデフォルメされた喜劇で高く評価されている大人計画の松尾スズキ
  • テレビ・映画の人気脚本家としても活躍している宮藤官九郎(大ヒットした「あまちゃん」作者)
  • 松尾チルドレン、ケラチルドレンの長塚圭史(人間の暴力的で生々しい裏面をファンタジー(物語)として描いて新境地を見せた)、本谷有希子(他人を責め立てる過剰な自意識をもつ主人公を描く)、村上大樹など
  • 「リアル」をキーワードに、現代の若者の「生理感覚」から発想した演劇表現を行い、2004年度と2005年度に岸田戯曲賞を受賞した岡田利規(若者の私語「超リアル日本語」と彼ら特有の身振りを舞台化した「チェルフィッチュ」)と三浦大輔(俳優の生々しい反応を引き出す究極の手法として舞台で赤裸々に性行為を取り上げる「ポツドール」)


これらの第五世代からは、アマチュアから卒業するために解散せざるをえなかった宿命から解放され、集団性に依拠しない劇団も多くなっていく。

 

また、演技スタイルに格段の差もなくなったことから、現在では劇団の枠にとらわれない活動(プロデュース公演、気の合ったアーティスト同士によるユニット活動)が多く行われるようになっている。

 

まさに僕が関わっている劇団男魂×浅野温子 : TEAM×ONSOUL「イノチボンバイエ」なんかもプロデュース公演の一種だ。

 

もうひとつ、新世代の動向として押さえておかなければならないのが、地域演劇の興隆である。

 

 

上記メンバーの活躍によりこれまで圧倒的に東京に一極集中していたが、大阪、京都などから次々と新しい劇作家が台頭し、演劇界を驚かせていく。 

 

この他、ワークショップブームや小劇場のオープンラッシュも時代を風靡した。

 

最新の動向 
  • 引き籠もりや自衛隊問題などジャーナリスティックな視点で作品を発表し、海外の実験劇も積極的に取り上げている燐光群率いる坂手洋二
  • 第二次大戦後の価値観の変化や庶民の生活を批評性のあるコメディとして描く永井愛
  • 在日韓国人3世としての人生経験を踏まえたタフでコミカルなマイノリティの群像を描き、映画の人気脚本家としても活躍する鄭義信
  • 現代社会の片隅のような場所に集う人々に光をあてる青木豪
  • 昭和の失われた人情を描く中島敦彦
  • 戦後をテーマにした作品を作る日本を代表する国民作家井上ひさし

 

などといった時代と向き合う社会派・庶民派とも呼べる作家の創作意欲が目立つのも最近の傾向となっている。 

 

小劇場出の有名な俳優一覧

阿部サダヲ(劇団大人計画)

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(出典 : 阿部サダヲ - 映画.com)


荒川良々(劇団大人計画)

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(出典 : マイナビニュース)


渡辺えり(オフィス3◯◯)

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(出典 : 終活WEB ソナエ)


八嶋智人(カムカムミニキーナ)

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(出典 : キニナルハナシ。)


上川隆也(キャラメルボックス)

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(出典 : MARBLE [マーブル])


古田新太(劇団☆新感線)

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(出典 : Yasosuke.com)


筧利夫(劇団☆新感線&第三舞台)

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(出典 : 筧利夫 - 映画.com)


渡辺いっけい(劇団☆新感線)

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(出典 : 渡辺いっけい - 映画.com)


姜暢雄(スタジオライフ)

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(出典 : 姜暢雄 - Yahoo!検索(人物))


辰巳啄郎(劇団そとばこまち)

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(出典 : 辰巳琢郎 - Yahoo!検索(人物))


生瀬勝久(劇団そとばこまち)

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(出典 : 株式会社キューブ オフィシャルサイト)


山西惇(劇団そとばこまち)

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(出典 : 株式会社キューブ オフィシャルサイト)


勝村政信(第三舞台)

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(出典 : 芸能人の嫁特集!)


大泉洋(TEMA NACS)

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(出典 : 噂のデートスポット東海)


安田顕(TEAM NACS)

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(出典 : 気になるコト)


堺雅人(東京オレンジ)

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(出典 : ポッチャリータイムズ)


柄本明(劇団東京乾電池)

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(出典 : ライブドアニュース)


西村雅彦(東京サンシャインボーイズ)

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(出典 : 西村雅彦 - Yahoo!検索(人物))


松重豊(東京サンシャインボーイズ)

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(出典 : 注目トピック)


大倉孝ニ(ナイロン100℃)

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(出典 : 一日の王)


段田安則(夢の遊眠社)

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(出典 : おもしろニュース)


田山涼成(夢の遊眠社)

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(出典 : NAVER まとめ)


佐々木蔵之介(惑星ピスタチオ)

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(出典 : へ〜、そうなんだNews)


吹越満(WAHAHA本舗)

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(出典 : 暇人ジャーナル)

 

ここに挙げたのは一部ではあるが、どの役者さんも一度は観たことがある偉大な方々ばかり。

 

全作品を観て勉強するとなると、相当の時間がかかりそうだが、得られるものもとてつもなく大きなものになること間違いなし。

 

小劇場演劇がもたらすもの

表現の自由

それこそ、「裏社会から見た社会」とか「乱れた男女関係ならびに性行為」など(もちろん他にも多々あるが)扱うテーマは劇団のカラーや演出家・劇作家によっても違うが、そこにはマスメディアに見られるような規制なるものは一切存在しない。

 

一貫して「表現の自由」がそこには存在していて、観ている方も気持ちがいいし、メディアによる情報操作なんてものにも影響されない。

 

「何が正義で何が悪か」なんて尺度をぶっ飛んで超える表現がそこにはあって、もはや清々しい程の、“世間一般”とか“常識”なんてものは通用しない世界があるということも知ることができる。

 

言うなれば、小劇場演劇は普段自分が「いかに狭い世界で、いかに少ない情報と共に、いかに生かされているのか」を思い知るいいキッカケになる。

 

「愛とはこういうものだ」

「人生ってのはこういうものだ」

 

なんて既成の枠組みに当てはめられて育って来ている僕には、到底信じられないような、一種の稲妻が身体中を駆け巡る様なショックと共に感性にダイレクトに伝わってくるものがあるのだ。

 

時代に必要なメッセージ

最新の動向でも述べたように、小劇場演劇には時代に必要なメッセージが「これでもか」と言わんばかりに詰められている。

 

「愛ってのは純愛だけが全てじゃない」

「心底腹の底から笑っているか?」

「自分の人生は自分で切り拓け!」

「人生に壁や失敗はつきものだ」

「全てがハッピーエンドな訳じゃない」

 

などと、一概に言葉では説明し切ることが到底不可能な重厚で噛めば噛む程滲み出てくるかのような味わい深いメッセージがたくさんある。

 

それは、大方学校やマスメディアから学ぶことはできない「リアル」「生身」なものであって、小劇場内でしか味わうことができないものだと僕は感じた。

 

表現の自由の部分でも触れたように、劇団や演出家・劇作家によって扱うテーマは違うが、

 

  • 「戦争」
  • 「いじめ・虐待」
  • 「裏社会」
  • 「醜い人間関係」
  • 「宗教」
  • 「暴力」
  • 「精神病」
  • 「水商売」
  • 「不登校」
  • 「男女差別」

 

...などといった社会現象に対しても、臆することなく、婉曲した遠回しなものとしではなく、力強くまっすぐにそのメッセージを届けてくれる。

 

もちろんどう受け取るかは全て自分次第だが、少なからず僕にはそれを他人事のように思えないし、作品ではあるものの本気で作っている作品や役者さんの本気度から伝わるリアリティがとてつもなく響くのだ。

 

もちろん暗い話題だけじゃない。どうしようもなく笑いが止まらないぐらいの抱腹絶倒な作品もあれば、今すぐにでも結婚とか彼女・彼氏が欲しくなるようなラブストーリーだってある。

 

そしてそれは、時代に合わせて商業用に作られているものではなく、確実に意図を持った一種の刺のようなリアルなメッセージなのだ。

 

ロボットにはできない仕事

未来に向かって着実に機械化・オートマチック化が進んでいくこの先、人間の仕事は約50%がロボットによって代替されていくと予想されている。

 

ただし、この「俳優」「演出家」「劇作家」「脚本家」などといった仕事は、今でこそ食べていくのには厳しい仕事かもしれないが、この先ロボットにはできない仕事として需要が増してくると僕は思っている。

 

ロボットには感情がないし、システムや数値化では到底真似することのできない「感覚」や「第六感」的なものが少なからず、この仕事には含まれているからだ。

 

歴史や文化や社会現象に対するメッセンジャーとしての意味合いや役割、ロボット社会の中での人間が織りなす生身の身体と感情表現を用いた演劇は、間違いなく今後の時代のエンターテインメントとして、もっと身近に楽しまれるものとなっていくはずだ。

 

小劇場演劇を発展させていくために

小劇場演劇に関わる俳優たちの魅力

僕が実際に舞台に関わらせてもらったり、色んな俳優の方々のお話を聞いたり、その現場を見ていると、この仕事は「人とヒトとの縁」によって成り立っていると感じている。

 

  • この人と一緒に作品を創りたい
  • その人のメッセージを共に届けたい
  • もっと演劇や芝居の素晴らしさを伝えたい
  • 日本の俳優の基礎や底力を上げたい

 

そんな風に各々がそれぞれ抱えたものがあり、その想いに共鳴する人たちが集まって一つの作品やメッセージを形にしていっている。

 

それが俳優を目指し始めてわずか3ヶ月間という短い期間ではあるものの、感じ取ることができたことである。

 

そして、何より俳優たちはどんな困難があったり、どんな壁が立ちはだかったりしようと「毎日が日曜日」というぐらい僕には楽しく生きているようにしか見えないのだ。

 

以外にも家庭を持っている俳優も多く、お子さんや娘さんがいる役者さんだっている。確かに生活は辛いかもしれないが、人に笑いや元気や勇気や熱いメッセージを届けることに情熱を燃やして生きているその生き様がとてもカッコいいのだ。

 

そこには一切の嘘・偽りがない「自分の感情や欲望に忠実に生き、人生を謳歌している」人たちで溢れているのだ。

 

そんな魅力があまり日の目を見ないことが残念で残念で仕方がないからこそ、新たな試みとして、セルフメディアという影響力を駆使して、その魅力を存分に伝えていこうと僕はしているのだ。

 

SNSを駆使する力と発信力

僕がブログを初めていたのは、このためでもある。

 

自分という1人の人間性を表現することだったり、関わる作品をできるだけ多くの人に届けるためには、今後の時代いかにSNSを駆使するか、発進力を持つかにかかっていると予測していた。

 

劇団や役者にとって、「演技や作品の出来で勝負をする」ことは至極当然のことなのだが、それが観られなかったり・注目されなければ元も子もない。

 

そのための一種の流通チャネルとして、SNSを駆使する力と発進力は求められていくからこそ、地域や国境の垣根すら超えるインターネットの力をよりリアルと融合させて、このブログと僕自身の活動を通してそれを証明していきます。

 

 

From あの頃にブログを初めてくれたあの日の僕に、とても感謝している今の僕より

 

 

【脚注・引用・参考文献】

*1:異様な振る舞いや風体を指す「傾く(かぶく)」が語源。江戸初期に出雲の阿国が京都で始めた「かぶき踊り」が始まりとされる。風俗取り締まりで女芸人の出演が禁止され、女形が生まれたことにより、様式性の濃い演劇として発展。江戸で1714年から幕府公認の劇場として興行を許されたのは、中村座・市村座・守田座の江戸三座だけであった

*2:歌舞伎に対抗して発達した演劇ジャンル。明治中期に自由民権思想の宣伝のために行われた壮士芝居が始まり。次第に新聞ネタに題材をとった現代劇を上演するようになり、大正時代に入って『金色夜叉』『不如帰』で新派悲劇のスタイルを確立。

*3:歌舞伎・新派劇に対抗してヨーロッパ近代劇の影響を受けて発達した演劇ジャンル。明治政府による歌舞伎の改良運動と翻訳劇の上演を目的に結成された自由劇場(1909~19)が始まり。当初は歌舞伎役者が出演していたが、1924年にヨーロッパ近代劇の上演を行う常設劇場として築地小劇場がつくられ、リアリズム演劇ができる俳優の養成を始めたのが今日の新劇の基礎となった。代表的な劇団は俳優座(1944年創立)、文学座(37年)、民芸(50年)。

*4:新劇に対抗して、1960年代の安保闘争を背景に、反体制を掲げて生まれた演劇ジャンル。当時は貸ホールを借りて公演するのが普通だったが、小劇場の草分けである自由劇場が、「劇場をもち、劇場を維持することで新しい表現が生まれるのではないか」と六本木のガラス屋の地下に「アンダーグラウンド・シアター自由劇場」をオープン。早稲田小劇場、天井桟敷なども自前の小劇場をもったことから、彼らの演劇活動を指して「小劇場運動」と呼ぶようになる。60年代に劇団を結成した第1世代(唐十郎、鈴木忠志、蜷川幸雄、寺山修司、佐藤信ら)、70年代に第1世代の影響を受けて演劇活動を始めた全共闘世代の第2世代(つかこうへい、山崎哲ら)、80年代に学生劇団を母体として生まれ、若者文化としてもてはやされた第3世代(野田秀樹ら)に分かれる。